【Team京都 新中国だより】20231226
2023年12月26日
お世話になります。安倍@上海です。
中国の”今”をリアルタイムで発信するTeam京都中国だより~です。
出来るだけ定期的に情報発信して皆さんに中国をもっと知ってもらおうと思います。
今年は久しぶりに日本の正月帰国しようと思っています。
コロナで全然帰ってないのと仕事も忙しくなく景気が悪いと言うのも原因
中国はバブル崩壊し景気減速、外資系企業も続々撤退。。そんなニュースもいっぱい流れている中感じる違和感。これは何か考えてみました。
確かに撤退企業は確実に増えていて、新しく進出してくる企業はほとんど見ない。でもゼロではない。
勿論日本でも景気が悪くてもすごく儲かっている会社もあるのですがそういう事でもない。ここには日本とは全く違う何らかのビジネスニーズがあるみたいです。
まずはスピード。広がるのが早い、現金から電子マネーに変わるのはすごくはやい。シェア自転車は爆発的に広まった。白タクSYSTEMもあっと言う間にみんな使うようになった。
一気に広がるので問題も一気に増える。
同業他社も一気に増える。競争が過熱すると価格が下がりサービスが良くなる。いいところが残る。問題も解決していく。淘汰されつくすと値段も少し上がりサービスも上がる。
早く始めて稼いだなと思ったらすぐに売って早くやめるのが中国で儲ける方法かもしれない。
最近中国で一気に広まったのは電子マネー、シェア自転車、出前、白タクです。
それなら日本でも?と考えると、電子マネーはようやく使えるようになってきたけど、白タクはまだまだ、中国では食事から日用品、薬に至るまでほとんど出前です。なんでこんなに便利なものが日本ではやらないのか?
日本では安全に安全を確かめ石橋叩きまくってまだ渡らないところもあるのですがもっと違う理由がありました。
この原因が分かってしまった!それが貧富の格差です。貧富の格差は下を見て満足して金を使うこと。
シェア自転車を例にすると、朝マンションを出たところにシェア自転車が並んでいるので何も考えずに携帯電話アプリで開錠して自転車に乗り地下鉄駅まで行って乗り捨てる。1.5元(30円)歩けば15分くらいが自転車だと5分。
夜帰って来た時も駅から家まで自転車に乗る、マンション前で乗り捨てる。夜になると自転車を積んだトラックが各マンションに自転車整列して撤去したり置いたりしている。トラックの運転手と作業者2人組で結構たくさんのトラックが作業をしている。
日本で考えると昼12時から夜12時まで働からかせないから2交代にして1日4人の給料1人18万くらいか?4人で72万円。1日約36000円。駅までのレンタル自転車が100円なら360回
シェア自転車事業日本で成り立つか考えた時、貸自転車の収入と移動や整備にかかる経費を考えるとどう考えても成り立たない。
ここで中国では「貧富の格差」が登場する。
自転車に乗る人中級階級給料12000元とする。月20日往復自転車を使うと90元かかるが払えるでしょう。よって自転車に乗る。
トラック運転手と作業者。昼から夜まで12時間労働で給料2000元とする。
1か月4000元(25日)160元なら106回で元が取れる計算になり日本の1/3ですむ。
要するに普通一般のマンションに住んでいる人が金額に悩まないで支払える金額でであり、出稼ぎ労働者一般の給料も支払いできる事業なので中国ではシェア自転車が根付いた。
貧富の格差で安い労働力が手に入る例です。
次に出前サービスです。現在中国ではありとあらゆるものがほぼ24時間出前で頼めます。ビールとか水は重たいので出前で持って来てもらうとか布団に水こぼしたのでとりあえず布団頼むとか本当に何でも持って来てくれます。便利過ぎて日本に戻るとなんて不便なのかと思います。
なぜこんな便利なものが日本ではやらないのか。日本がコンビニもあり便利だから?違います。うちのマンション下にはファミマとローカルコンビニ、酒屋、近くに遅くまで空いている野菜屋とかもあります。飲み屋もある。
理由はお金の使い方の違いと中流階級の差なのか、日本ではすぐ近くに店があるなら言って買った方が早いし安いとなると思う(上記の人件費の関係で配達員も少ないはずで時間がかかる)、さっきの自転車もそうだが値段ではなくお金で楽をするのが悪のイメージも少しあるのかな。
中国は頼んだ方が楽だし、持って来てくれる人の仕事にもなると言う考え。勿論手数料が高ければ頼まないかも知れないがこれもそんなに高くない。なら頼む。たぶん面子みたいなのもある。(格差が無ければ出前は取らないと思う)
これは格差というよりお金の使い方かもしれないが、結果日本では高くて、遅くて、種類少ないままで浸透していかない。
最後は上海に限ったことかも知れませんが、中流の上の方の人が上海にはたくさんいます。彼らは食事を日本料理がヘルシーなので通常は和食ばかりだとかBBQしようかとなると10人くらいバスをチャーターしてBBQを招待してくれたりしてくれる友人クラス。日本でこれくらいだとそこそこ元気な中小企業の社長クラスかな。そんなのが結構いてこいつらが消費をしている。当然彼の奥さん、子供も似たようなグループがありそこでも消費していると思う。今の中国はこいつらがかろうじて引っ張っているのではないか。
格差に応じた生活に慣れると消費も増える気がします。
と考えると格差を最大限に利用してビジネスをする。中国以外も同じことが言えるのではないか。或いは日本も現在進行形で格差社会が進んでいるのでこの考えはチャンスではないか。と格差の滑り台を滑り落ちながら考えているところです。
ではまた。