チーム京都

【Team京都 新中国だより】20230731
2023年8月1日
お世話になります。安倍@上海です。 中国の”今”をリアルタイムで発信するTeam京都中国だより~です。 出来るだけ定期的に情報発信して皆さんに中国をもっと知ってもらおうと思います。 中国では白タクが合法?ですごく便利になっています。今回は書いていたら話が長くなってしまいましたが我慢してお付き合いください。 もともと中国は交通費が安く普通にタクシーを利用することができます。例えば家から浦東空港まで60kmほどあるのですがタクシー代は230元(約4500円)ぐらいで、初乗りが16元約310円くらいです。 日本系の居酒屋で飲み食いすると250元~350元なので1回晩飯代より安いくらいの感覚です。 日本で言えば京都から大阪までタクシーに乗っていくのと、やきとり大吉で飲み食いするのが同じ値段ぐらいと言えばいいのかな。 そして今は白タクアプリを使って車を呼びます。代表的なものは「滴滴出行」(DD)と言うアプリですごくよく出来ています。 使い方は簡単でアプリを開くとGPSに自分がいる場所が表示され、次に行きたい場所を入力すると目的地までの金額が表示されます。金額は車の種類(タクシー、白タク、高級車、6人乗りなど)により違います。普通の白タクがタクシーより少し安いです。 選択呼出しすると近くの運転手に連絡が入り一番に受けると返事した運転手が決定します。するとアプリ上に車のナンバーと車種・色が表示されその車が到着するまでの時間とルートが表示されます。大概は数分で到着します。 到着した車に乗り込むと電話番号の確認をされ出発します。ここですごく良いのは行き先を事前にアプリで登録しているので運転手に行き先を告げなくていい、つまり中国を話さなくても目的地に連れて行ってくれます。 またルートが決まっていて金額も大体決まっているので悪徳タクシーで変な遠回りもありません。問題があるとすると乗ってから目的地を変更するとか別の場所を経由してとかだと一気に難易度が上がりますが。(一度行き先を取り消して再登録するなど中国語が出来ないと無理です) 目的地に着くとアプリ上に金額が表示され自動的に引き落とされる場合と承認してから支払いが確定して完了かです。 目的地に到着してすぐ下りたり、電話がかかっていてそのまま降りても大丈夫、もし忘れていても次に使ったときにメッセージで「お前、前の支払い払ってないぞ!」と表示され支払わないと車呼べないようになっています。 それと交通費の領収書をもらう際、電子領収書を受け取ることが出来、日本の会社ではタクシーに乗らずDDを使うように決めているところも多いです。(DDの高級車は快適で安心とのこと) 通常このアプリで呼んですぐに来ないこと(10分以内)はまずありません。これも使いやすさの理由です。 例外があて雨の日の夜、金曜日の夜等みんなが利用する時間帯はなかなか車がヒットしません。そういう場合はワイロ呼び出し(笑)が可能です。 車呼び出しをすると車が無い場合50台待ちとか表示されます。そこで割り増し料金を5元とか20元とか追加するとすぐに来てくれる場合があります。こんな日なので料金UPを待ってるのかとも思ってしまう。僕は一度ワンメータぐらいのところに20元追加しても全然来なかった経験があります。 僕の場合はDDを使って車を予約するときは車種選択時にタクシー、白タク、専用車、とかすべてにチェックを入れ早くエントリーたやつに乗ります。複数台の中から選ぶとかは出来ず最初のマッチングが決定です。またマッチングしたけど前に来る前はキャンセル可能ですので安心です。 駅なんかもタクシー乗り場に行かずDDを呼ぶと駐車場にやってきます。やってくるというか駅で客待ちをしている運転手がいっぱいいるという事ですね。 これは日本のような観光地には絶対導入して欲しいシステムだと思います。 さて使う方はとても便利なこのシステム、なぜ便利かと言うとアプリで配車が出来て目の前まですぐ車がやってくる、まるでお抱え運転手付きのようなことが低価格で実現できるのですが、言い換えればそれだけ沢山の白タクがいるという事です。 さて白タクの便利さを紹介しましたが、この白タク業既に飽和状態でレッドオーシャン 日本も勿論いるのですが、何か儲かるとか噂が出ればみんなが真似をして一気に増えます。このスピードは日本の比ではない。 以前出前アプリを紹介したことが有りましたがとにかく何処にいても、何を頼んでも持ってくるのと同じで、どこにいても呼んだらすぐに車が来ます。要するにそのサービスをする人がすごく多いという事になります。 以前コロナの終期のころ、出張先でDD呼んだら、片言の日本語が出来、聞いてみると日系の会社で働いてるがコロナでずっと工場閉鎖なのでしょうがないのでDDでバイトしていると言っていた。 車を持っていれば空いている時間に白タクバイトできるという事です。DDにはクライアントとして使う側のアプリと、自分が運転手になりアプリがあり、僕も出来るのかやってみたら外国人は登録できませんでした。 実はここからが今回の本題で、このDDの運転手がほとんど寝ないで働いていると言う話が出回っています。 このDDSYSTEM自分の持ってる車を登録して仕事をするのでははく車を買って人に貸している人がいます。それもかなりの数 例えばAさんが車を提供しDDに登録して運転手Bさんに転売するときに頭金1万元で月々6000元の返済で2年とかにします。そしてDDで稼げば毎月2万元は入るなら十分返済して尚且ついい生活が出来ます。また車は買わなくても毎月5000元で新車を貸してくれても十分です。そして月2万ぐらいは簡単に稼げました。以前は。。。 ところがさっきも書きましたがどこで呼んでも10分以内ほとんどDDが来るという事はそれだけこの仕事をしている人がいるという事です。 その結果運の悪い人はほとんどマッチングしない、借金返済が難しくなって来て、それなら時間を増やせばいい→夜中も仕事をする。のようになっていきます。そして車で寝泊まりするようになる。(こういうのをするのは上海人ではなく外地からでてきた出稼ぎ人がすぐに仕事を始められるので多い) 風呂に入ってないので体臭が臭いとか寝てないので危ないとかいわれだしたので広がった。 SYSTEM側も対策していて1日何時間以上連続で使えないようにしているみたいですが、彼らは携帯電話複数台所持して切り替えて使ったりDDだけではなく他の配車アプリにも登録しています。結局24時間働けることになる。 僕の知り合いもDDを使ったら運転手が臭すぎて風呂入っているかと聞いたら1週間前に入ったと答えたと言う。それでかわいそうなのでシャワー代あげてシャワーに行けと言ったらしい。 注意して欲しいのは、これは全部がそうなのではなく、本当にごく一部だと思いますし僕もそんな危なそうな運転手に当たったことが無いのですが、多分この話が日本でニュースになるときは「こんなに危ない中国の白タク!」みたいなタイトルで放送され中国の白タクはやる方も利用する方も危ないとかの内容になると思いますので予言しておきます。(レンタル自転車の時も違法放置で最悪とかやっていたので) しかしこの白タクサービス出た当時は問題も多く最初は怖くて乗れないと言う人もいましたがどんどん改善され本当に便利で画期的サービスになっています。 中国の場合、人民を使ってTESTしている&問題が出た時の対応が早いと言ったやり方で賛否両論ですが、僕はこのやり方がイノベーションを生み出す可能性が高いと思います。 ではまた