チーム京都

【Team京都 新中国だより】20220826
2022年12月27日
【Team京都 新中国だより】20220826 お世話になります。安倍@上海です。 中国の”今”をリアルタイムで発信するTeam京都中国だより~です。 出来るだけ定期的に情報発信して皆さんに中国をもっと知ってもらおうと思います。 買われる日本企業 先日Team京都でもおなじみの浙江省寧波のとある中国系工場に行ってきました。 事の内容はこのローカル会社が日本の同業会社と業務提携したいという話です。 以前みんなと中国企業訪問をしていた時にもよく聞くキーワードで、ああ、またかとなるのですが今回は全く違います。 今回の最終目的はM&Aです。 社長は2代目で36歳、株式の80%を保有し経営全権を掌握し運営している凄腕の経営者です。 年商5億元、社員400名の会社で中国の中でも中小企業としてはシャアが結構高い会社で、今後日本の市場に参入したい言っています。 ここからがすごいのですがいきなり日本市場に参入するにもそんな簡単ではない。そこで目を付けたのが業界2位のB社でした。 彼たちはすごく調べていて業界1位のA社に比べその差は大きく売り上げが低迷している。 B社は中国に納入実勢が1件しかなくそれもかなり前でその後売っていないのに比べA社は現地法人もありシャアも伸ばしている。 彼たちは言う、うちはA社の技術と比較してもそんなに差はない。対し価格は中国ならば1/5で出来る。 従って技術的な問題はなく価格が安ければ競争力があると考えているとのこと。(B社の技術力は話に出てこない) 日本で歴史ある優秀な中小企業ですが今やなすすべ無し。 多分中国側が業務提携を持ち掛け、中国市場で打ちと組めば機材調達から設置調整まで全部出来るとか日本で作る場合も中国から贈った方が安い。図面をもらって高品質なものを作れる(工場にはオークマの最新NCが並んでいる)とか言うでしょう。 日本側ではそんな提携したら技術が盗まれるとか的外れな心配をして提案に反対する人が多くいるのでしょう。(彼たちは差の開いた業界2位の技術なんか見ていないのに) B社にとってこの話は両極端です。 提携の本質を見抜けばすごいチャンスだし業界NO1になれる可能性も持っている。 しかし間違えれば体のいい下請け子会社になってしまい、長年続いた会社の終焉をみることになる。 今回社長がB社に表敬訪問すると言っていたが、もちろん業界1位にもコンタクトをとると思う、もしこちらがより思惑が一致したならB社の将来はもうないも同然 この話は他人ごとではない、現在中国の企業が資金力をつけ円安の影響もうけ日本企業の買収はすごく積極的です。 それこそお金あるので何でもいいから日本企業買っておくと言ったものから今回のように計画的に狙うとかいろいろ有りますがとにかく日本の中小企業が買収されているのは事実です。 日本人として日本の中小企業に頑張ってほしいし出来れば今まで通りほのぼのとした環境で仕事をして欲しい、その中で独自のいい技術が生まれていると思う しかし現実起こっていることをもっと正しく理解して対応していかないとひどいことになると思う。例えばお金があるからとりあえず日本の会社買っとこと言う考えで買った人はお金のためにまた転売するはず、被害を受けるのは社長や従業員で、そうなるとメディアが中国と契約するとこんなことになると報道して益々消極的になる。。。悪循環が目に見える。 ではまた。